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小林よしのり
2018.10.30 17:52日々の出来事

保護主義にグローバリズムは怯える

トランプが大統領になって自国第一、保護主義を訴えた
とき、グローバリストはみんな眉をひそめていた。
わしは、橋下徹とテレビで一対一の対決をやって、
自国第一、保護主義を擁護して圧倒した。
トランプ自身の人格は誰だって嫌いだろうが、保護主義
の政策には理があると言ったのだ。

今現在の世界情勢を見ているか?
ブラジルで第二のトランプとも言われるボルソナロが
大統領選で勝利し、ドイツでも移民反対の保護主義を
唱える右派政党が躍進し、ついにメルケル首相が辞任
する意志を固めたようだ。

トランプ大統領は南米から押し寄せる移民を食い止める
ために、軍隊まで出動させるという。
軍隊は大げさだと思うが、選挙向けのアピールなんだろう。

グローバリズム、自国の産業・自国の雇用より、世界を
市場にして儲けよ、もはや人・モノ・カネは国境を超える、
移民バンザイと言っていたグローバリストは、この反動を
単なる悪しきポピュリズムと見て、非難するか?
イギリスのEU離脱も愚民に国民投票させたせいだと、
高みから嘲笑するか?

人類皆兄弟のヒューマニズム・グローバリストは、現在の
世界情勢を極右の台頭と悪しざまに論評するのだろう。
わしは当然の反動だと思うけどな。

なお、安倍政権は左翼からは極右と思われているが、
自由貿易擁護のグローバリズム支持だから、世界の潮流
からは一周遅れである。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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